外壁の凍害が発生していました。何度か補修されていましたが、適切な方法ではないため状態が悪化していました。
まず、凍害改修です。
浴室の換気フードは網が目詰まりしていて適切な換気ができない状態でした。これがフード回りの凍害の原因です。
フードを新品に交換して解消しました。
1階屋根上の凍害は「屋根の雨水を外壁が吸い上げていること」が原因です。
屋根と外壁が接触しないように
「凍害」は外壁に浸透した水分が凍結による堆積変化で外壁を爆裂破壊する現象です。
そのまま塗装すると水抜けが更に悪くなるので凍害が酷くなります。
外壁に水が浸透しないように形状を改善し、給水して脆くなった外壁は塗装せずに板金張りで保護することが
必要です。
外壁の塗装
まず、高圧水洗浄からです。
手元で水圧調整できる洗浄ガンで慎重に洗浄していきます。
水圧を弱め、ガン距離を離してサッシ・網戸も洗浄しました。
外壁のジョイントの隙間は水性ウレタンシーリングまたは水性微弾性エポキシ樹脂で塞ぎました。
下塗:浸透性ナノカチオンシーラー 接着剤の役割です。塗料を確実に密着させる層を作ります。
凹凸模様(小柄)の吹付:テクスチャーを作る吹付です。 表面積が増えて塗料の耐久性を十分に発揮させることができます。
仕上塗装:ビーズコートBIO 1回目塗り 多機能性のつや消し塗料です。1回目は十分な厚みを塗装します。
仕上塗装 ビーズコートBIO 2回目塗り 塗料は液体の状態では薄い色をしています。乾燥すると見本の色になります。
ピカピカしないつや消し仕上は「新築の外壁」のような雰囲気になります。
目地やサッシのシーリング工事:塗装後に行う「後打ち」で施工しました。
ハイクオリティーシーリング:オートンイクシードを使用しました。
屋根の塗装
まず、後付雪止めを外します。
下地処理:コケの除去からです。
ハゼのコケは水をつけた研磨ブラシで手作業で除去しました。
ハゼの処理:ハゼに溜まった堆積物を専用工具で除去します。板金素地を傷つけない特殊な工具です。
目粗し:表面を粗して塗料の付着を向上させます。
ウッドピース:凹凸模様のある板金に馴染む不織布ブラシを使用しています。
高圧水洗浄:屋根に対して垂直の角度で水圧を生かした洗浄を行いました。
ここから塗装工程です。
下塗 さび止め塗り:ハゼ(細部)はハケで丁寧に奥まで塗装しました。
下塗 さび止め塗り:平場はローラーで適切な厚みになるように塗装しました。
下塗り乾燥後に付着力を確認します。
10㎝幅のガムテープを屋根に貼り付け、一気に剥がして塗料の付着を確認します。
付着力確認の結果:ハガレなし 付着良好を確認しました。
上塗 仕上塗り:2液シリコン屋根塗料 下塗り同様ハゼ(細部)は奥まで丁寧にハケ塗りしました。
上塗 仕上塗り:2液シリコン屋根塗料 適切な厚みにローラー塗装しました。
屋根塗装完了
塗装が乾燥してから新しい雪止めを取付けました。
雨樋の内側もキレイに洗浄しました。
清掃完了
細かい部分も塗装しました。