屋根の現状です。
地上から見上げるとキレイな屋根でしたが、錆汁の発生も見られました。
ハゼを間近に見ると下写真のような状態です。
ハゼの中は白く見えますが、土などがびっしりこびりついています。
前回の塗装ではハゼの処理が行われていなかったようで「塗装の剥がれ」「錆発生」が見られます。
屋根塗装の下地処理:まずは「ハゼの処理」からです。
雪止めを外して、ハゼを起こしていきます。
ハゼ起こし専用工具で均一な幅に「ハゼの隙間」を広げていきます。
専用工具で研磨して、ハゼの中の土や汚れを除去して清浄な状態にします。
平場は「目粗し」して塗料の密着をよくしています。
研磨ブラシ:板金素地を傷めないナイロン研磨ブラシです。
高圧洗浄
屋根に対して垂直の角度で水圧を生かした洗浄を行いました。
雨樋は内側まで塗装して排水をスムーズにします。
まずは下地処理、雨樋の中の苔や泥を出してから研磨しています。
雨樋を交換する部分は古い釘穴を補修します。
釘穴はシーリングで塞いで、劣化防止のアルミテープを貼り付けます。
錆止め:雨樋受け金物はサビ部分だけを拾い塗り、亜鉛の劣化(白錆)が見られる鼻隠しは全面錆止め処理です。
2液エポキシ錆止めで厳重な防錆処理を行いました。
雨樋、鼻隠しは屋根と同じフッ素樹脂塗料で仕上げました。
屋根の錆止塗装:錆反応型2液エポキシ錆止め
錆に含まれる「水分」「鉄イオン」と反応して錆を安定した状態に転換して錆の広がりを抑える錆止めです。
錆止め下塗りが完了
乾燥したら付着確認です。
10㎝幅のガムテープを屋根に貼り付け、一気に剥がして塗料の付着を確認します。
結果:ハガレなし 付着良好を確認しました。
仕上は2液フッ素樹脂塗料を2回塗りします。
中塗りも錆止めと同様に刷毛とローラーで塗装していきます。
細部(ハゼ)を2回塗り(中塗、上塗)して仕上げておきます。
ハゼの塗装は下塗り同様、とにかく丁寧に奥まで塗装。
中塗は「厚み重視」です。ローラーは屋根専用ですが毛丈は長くありません。これで厚みの確保ができるんです。
中塗り完了
中塗り付着確認:付着良好を確認しました。
上塗り
上塗は「仕上肌重視」で塗装します。
しっかり厚みが確保されています。屋根塗料のレベリング性能を生かしたなだらかなローラーマークが品質の証です。
屋根塗装完了:雪止めアングルは新しいものに交換します。
塗装が十分に乾燥してから雪止めアングルを取り付けました。
<外壁>
もともと、砂の混ざった塗料で吹付してある壁なので、ヘラを使って表面の砂を落とし平らにしていきます。
表面の砂は簡単に落ちる状態のものが多いので、ヘラによる除去が適切です。
再塗装後に「ざらつきが全くない状態」にできます。
外壁の高圧洗浄:手元で水圧調整できる洗浄ガンで慎重に洗浄していきます。
少し水圧を緩めて網戸も洗浄しました。
下塗:浸透性ナノカチオンシーラーは接着剤の役割です。
凹凸模様(小柄)の吹付:テクスチャーを形成するための吹付作業です。2回吹付でリズミカルなテクスチャーを形成します。
仕上1回目:つや消しのビーズコート 1回目は厚み重視です。
2回目は仕上肌重視:塗料は液体の状態では薄い色をしていて、乾燥後に見本の色に変わります。
薄くなく濃くもなく、赤くなく黄色くなく、汚れにくいベージュカラーに仕上がりました。
<玄関木部>
高圧洗浄
アク洗いの上、高圧洗浄機を使用して「キレイな木肌」を表します。
野地板と垂木・桁・柱で塗り分けしていきます。
野地板はウォルナットカラー
垂木・桁・柱はピニーカラー
それぞれの浸透性木材保護塗料を2回塗りしました。
2色のコントラストが効いた仕上がりです。
<ガレージのシャッター>
高圧洗浄
シャッターには専用塗料があります。
通常のウレタンやシリコンは厚みがありすぎて「巻き上げ」に支障をきたします。
薄膜で優れた耐候性を有するのがシャッター塗料です。
ハケやローラーは回転軸付近に塗料が入り込むと故障の原因となるため、吹付塗装です。
下塗:1液エポキシ錆止め
1回目
2回目
低圧力高吐出のスプレーシステムを駆使した高耐候美匠仕上です。
電動スプレー(チロン、キャッツなど)を使う業者が多数おりますが、電動は塗料粘度確保が難しいので屋外塗装には適していません。