錆汁の原因は「安易な屋根塗装=洗って塗るだけ」のケースがほとんどです。
ハゼ奥には「土埃」が堆積しています。高圧洗浄で「土埃」を除去することはできません。土埃の上から塗装しているので、ハゼ奥の土埃に浸透した雨水は、抜けばをなくして「土中のような状態」になります。
ガルバリウム鋼板は45年の耐久性があるのですが、土中では腐食が10倍のスピードで進行します。
「プロの屋根塗装=ハゼ奥の処理」なのですが、この原理を理解している業者は少数で、多くは「錆汁の被害を拡大させる自称プロ」ばかりなのが業界の現状です。雨水によって、ハゼ奥が「土中のような状態」になることが理解できます。
なぜか塗装業者は理解できない人ばかりで仕事を改善しないようです。呆れた「業界の現状」です。
雪止め、スノーネットの仮撤去:屋根塗装の際に「後付け雪止め」「スノーネット」は撤去します。
塗装してから新しい雪止めを取り付けます。スノーネットは再利用します。
スノーネット部分にはコケが生えていました。水をつけた不織布ブラシでコケを除去しました。
下地処理:ハゼ起こし ハゼを起こして隙間を広げます。この作業でハゼ奥まで確実な研磨と塗装が可能になります。
下地処理:ハゼの研磨 専用工具で「堆積している土埃」「錆」「劣化した塗装」などをネジョソギ除去します。
高圧水洗浄:屋根に対して垂直の角度で水圧を生かした洗浄を行いました。
再利用するスノーネットも高圧洗浄しておきます。
下塗り:錆反応型2液エポキシ錆止め 錆に含まれる「水分」「鉄イオン」と反応して錆を安定した状態に転換し広がりを抑える錆止めです。
細部(ハゼ)のハケ塗り:ハゼは奥まで丁寧にハケ塗りしました。
下塗り:平場のローラー塗り 適切な厚みになるようにローラー塗装しました。
付着力の確認:10㎝幅のガムテープを屋根に貼り付け、一気に剥がして塗料の付着を確認します。
結果:ハガレなし 付着良好を確認しました。
仕上塗り:1液フッ素樹脂塗料 細部(ハゼ)のハケ塗り
下塗り同様、ハゼは奥まで丁寧に塗装しました。
平場は適切な厚みになるようにローラー塗装しました。フッ素塗料ならではの光沢が得られました。
塗装が乾燥してから雪止めとスノーネットを取り付けました。スノーネットは再利用しました。
スノーネットの固定金物と後付け雪止めは新しいものに交換しました。
2階の雨樋が1階の屋根に垂れ流しになっていました。「屋根這わせ樋」を設置して1階の雨樋に接続しました。グレーの塩ビパイプは落雪で樋が潰れないようにする保護材です。