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屋根用無機塗料について、分かりやすーく解説します。

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無機塗料とは

 

「ガラスやタイルの原料となる鉱石を主成分とする塗料で劣化しない」とのことですが、

各塗料メーカーから発売されている屋根用無機塗料はどうでしょう?

 

無機成分についてこのような写真をイメージに使われています。

これは「ケイ石SiO」という鉱石を還元してできる「金属ケイ素Si」です。

 

 

では、

 

ガラスや石のように劣化しない屋根用無機塗料って?

オルガノポリシロキサン結合と言います。

検索すると「シリコーン化合物」と出てきます。

ちなみに「水谷ペイント」さんの有名な屋根用シリコン塗料「パワーシリコンマイルドⅡ」のカタログには

 

無機塗料と同じ「シロキサン結合」が出ています。

 

つまり、

 

 

 

ですが、

 

無機塗料 と シリコン塗料 には「差」があります。

「オルガノポリシロキサン結合」の量が違います。無機塗料はシロキサン結合が多い塗料です。

劣化しにくい結合を増やして耐久年数を伸ばしたものが「無機塗料」なのです。

塗料の「グレード種別」を強調するためです。

このような表記をよく目にしませんか?

これを見ると全く異なる4種類の塗料に見えますね。

シリコン塗料と無機塗料が同じ樹脂組成とは微塵も感じない表記ですね。

というわけで耐久性が長いシリコン塗料が「無機塗料」となったようです。

大事なことはここから先です。無機塗料には「誤解を生む表現」がいくつも生まれてしまいました。

「無機塗料=シリコン塗料」というイメージを持たせないためでしょう。

「ガラスやタイルのような塗料ではないのか。」とがっかりしないでください。

オルガノポリシロキサン結合を多量にして耐候性を上げたことは塗料メーカーの革新的な技術です。

 

となると、

 

気になるのが塗料の耐用年数です。

 

大手塗料メーカーさんの耐用年数とは?

 

屋根用無機塗料の場合、耐用年数はほぼ12〜14年に統一されています。

例えば、20年耐久の外壁用があれば、屋根用にした場合、耐用年数は1/2か2/3になります。

 

 

 

屋根用無機塗料は多くが2液反応型塗料です。

2液反応は有機物の反応なので「無機有機ハイブリッド」と捉えるべきです。

2液塗料は耐用年数が過ぎても劣化スピードが緩やかです。

無機塗料の場合でも緩やかに劣化していきます。

シリコンに比べて、かなり緩やかになるようです。

 

ですが

 

2液塗料は施工技術次第では「ウレタン」「シリコン」グレードでも劣化状態が良いのです。

下写真は弊社施工例です。

2液シリコン塗料を塗装して15年以上経過してから、点検させてもらった現場の写真です。

チョーキングして、水が溜まる部分には変色(白化)が見られますが

「腐食」などの大きなダメージはありません。

 

2液シリコン樹脂塗料でも、しっかり施工されていれば15年過ぎても保護性能は機能してます。

無機塗料であれば、これ以上に良い状態が期待できます。

しかし、メーカーさんの考えは「まだ実績がない中で声を大きくあげることではしない」のでしょう。

 

 

劣化の仕方も大手塗料メーカーの長年の実績が可能にしている品質です。

メーカー期待耐用年数は、かなり厳しい自社評価だと理解できます。

 

 

一方で

 

新興塗料メーカーさんでは耐用年数20年以上と簡単に謳う塗料があるようです。

国内生産である以上、このメーカーだけが異なった塗料を作ることはできないはずです。

かなり甘い自社評価なのでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

現在、無機塗料においては信用できない情報も多くネット上で見られる状況です。

当面の間、弊社の屋根塗料は「JIS規格品:2液シリコン屋根塗料と2液フッ素樹脂屋根塗料」に

限定します。

無機塗料とフッ素塗料は同等と考えています。

(屋根用無機塗料にはJIS規格がないので、第三者的品質評価がありません)

 

 

屋根用無機塗料はすばらしい塗料です。メーカーさんの技術の結晶です。

しかし、「無機」という言葉が多くの誤解を招いています。

 

 

弊社は大手塗料メーカーさんとこの課題にも一歩一歩取り組んで参ります。