「2階の屋根は見えないが1階の屋根を見ると心配だ」ということで屋根塗装工事を依頼されました。
屋根はハガレの補修を繰り返した痕がありましたが、かなり年月が経過した状態でした。
現況から「塗料の付着不良=ハガレやすい」が予想されました。
「塗膜が硬い時期=寒い時期」の方が塗膜除去しやすいので3月に施工しました。
【屋根下地処理】
雪止めの取り外し
屋根塗装では雪止めまで一緒に塗装されているのが一般的ですが、実は腐食を促進する誤った塗装方法です。
弊社は後付け雪止めは塗装しません。
腐食するのは雪止めと接触している屋根です。
この部分は塗装されませんが、ゴミが詰まり水切れが悪くなって腐食が進行します。
腐食穴が空いていることもあります。
スノーネットも取り外します。
取り外すとゴミやコケが堆積していました。
高圧洗浄で、飛び散ってしまわないよう事前に取り除き、こびりついている苔は水に濡らしたブラシでキレイに擦り落としておきました。
塗膜ハガシ洗浄:85℃の温水洗浄で負付着の甘い塗膜を剥がしていきます。
弊社の温水洗浄機は「ガソリン駆動+軽油ボイラー」の電源不要タイプなのでコンセントをお借りしません。
塗膜が硬い時期は温水洗浄の効果が最大に発揮されます。
温水洗浄が完了した状態です。
ページ上部の施工前写真と比べるといかに塗膜が不良だったかがわかります。
ここから塗装です。
下塗(錆止め)は2段階で行います。
まず、錆の部分だけに強力な「錆反応型錆止め」を部分的に塗装します。
次に古い塗装に密着する「錆反応型錆止め」を全面に塗ります。
瓦棒(キャップ)部分はハケを使って塗り残しがないように塗装します。
平場はローラーで適切な厚みに塗装します。
下塗りが乾燥したら塗膜の付着を確認します。
10㎝幅のガムテープを屋根に貼り付け、一気に剥がして塗料の付着を確認します。
結果:ハガレなし 付着良好を確認しました。
剥がれやすかった「下地のハガレ」も治ったことがわかります。
ここから仕上げ塗装です。
下塗り同様に細部はハケで丁寧に塗装します。
平場はローラーで適切な厚みに塗装します。
塗装完了
雪止めは新しいものに交換です。
スノーネットの再取付け
塗装前と同じ位置に再取付けしました。