施工前状況:大屋根はハガレが目立ちませんが…
下屋部分にはハガレやハガレ補修した痕跡が多く見られました。
前回の塗装において付着が悪い施工がされたと推測されます。
増築された横葺き部分は過去の塗装歴がありませんが、チョーキングが始まっていることもあり、今回塗装することになりました。
下地処理に移ります。
大屋根と下屋の間は狭い隙間になっていました。
このような隙間には微生物汚染がこびりついています。
高圧洗浄できない部分なので水ブラシで丁寧に清掃しました。
今回の高圧水洗浄は「付着が甘い塗膜を根こそぎ除去」する目的での洗浄です。
ハガレが少なかった大屋根も瓦棒のサイドを中心に大きくハガレました。
広範囲に付着不良があったことが判明しました。
横葺き部分は「ハゼ起こし整形」からです。
ハゼを起こして隙間を広げて奥まで確実な研磨と塗装ができる形状に整形します。
ハゼを起こすと奥に堆積した土埃が確認できます。
こびりつきがひどかったのでハゼ奥を水で湿してから専用工具で研磨しました。
下塗です。
これ以上ハガレを拡大させないために、溶剤が弱い(指定可燃物扱)錆止めを使用しました。
細部(瓦棒)は丁寧にハケ塗りしました。
平場はローラーで適切な厚みに塗装しました。
通常のエポキシ錆止めは間隔をあけずに次工程に進みますが
この錆止めの場合は24時間以上放置して十分に硬化させ手から次の工程に入ります。
十分に乾燥させてから付着力の確認です。
10㎝幅のガムテープを屋根に貼り付け、一気に剥がして塗料の付着を確認します。
付着力確認の結果:ハガレなし 付着良好を確認しました。
仕上塗装です。
下塗同様に瓦棒は丁寧にハケ塗りしました。
平場はローラーで適切な厚みに塗装しました。
カカオブラウンでの塗装です。景観色なので農村地域に美しく馴染みます。