自宅の離れに立っている建物の、歴史を感じるコンクリートブロックの倉庫です。まだまだ大事にお使いになりたいとのご要望で改修塗装の依頼をいただきました。
塗装は自宅の色に合わせた色をご希望です。
建物の全体
塗装のフクレ、ハガレがちらほらみられました。
ブロック特有の「内側に水分が溜まること」が要因のようです。
強力な高圧水洗浄でフクレ、ハガレを処理しました。
予想より多くの塗膜付着不良が見つかりました。
ヒビ割れの処置です。
ヒビに沿ってVカットを入れていきます。
Vカットした部分に可とう性樹脂のヒビ割れ補修剤を充填します。
可とう性樹脂:ヒビ割れの原因となる応力を吸収できる柔軟性を持った樹脂です。
外壁が剥がれて凹みができた部分は、セメント系補修材で不陸調整していきます。
不陸調整後、全面にセメント系補修材を塗りました。
セメントは水を分散することに優れます。
今回の上塗り塗装には「透湿性=内側の水蒸気を外へ放出する」に優れた塗料を使用します。
セメント系下塗を使うことで上塗りの透湿機能を十分に発揮させることができるのです。
ここから塗装工程です。
下塗は高浸透ナノカチオンシーラー=接着剤の役割を使用しました。
吹付で凹凸の模様をつけていきます。
テクスチャー(模様)を作ることが目的ですが、上塗の表面積を増やして耐久性を向上させる目的もあります。
凹凸模様が乾燥したのを確認し、上塗りをしていきます。
上塗り1回目 上塗り2回目
腰壁上塗り1回目 2回目
2回の窓のBOXとシャッターも外壁に合わせた色に塗装しました。
ブロック内側の塗装
エフロと呼ばれるアルカリと水分が反応して発生する白く粉が出ていたので、エフロを除去しました。
外側と同じ透湿性塗料を塗装しました。
屋上部分シート防水の端部には不適切な金物が施工されていました。
この金物は水上に設置されるものですが水下に使われていたのでコンクリートに水が浸透して
凍害や鉄筋の爆裂を起こしていました。
ここから屋上の改修工事です。
施工から10年以内のシート防水は汚れていましたが防水機能は保たれていました。
端部金物を交換して、全面に保護塗料を塗る改修です。
まずは、屋上の洗浄
既存金物を撤去して特注した金物を取り付けます。
金物と既存シート防水の取合い部に塗布防水を施工しました。
最後に全体を保護塗料で塗装して完成です。