窯業系の外壁塗装には「油性(溶剤系)」と「水性(水系)」どちらが良いのでしょう?
まずはサイディングの塗装前の状態をご覧ください。
タイル調の窯業系サイディングですが、製造時に「塗装」されています。
外壁製造時の塗装は「水系」の塗装です。
ですから「塗り替え工事」も「水系」がオススメです。
同じバインダーの方が安定しやすいと言えます。
水性「水系」塗料が外壁に使えるメカニズム(バインダー)を解説します。
樹脂とはプラスチックを想像してください。プラスチックを特殊な方法で水中に分散
させた塗料です。造膜後のプラスチックは水に溶けないのです。
最近では「融着・造膜」がより緻密な構造になるため「フッ素、無機」の種類も増えて
溶剤系塗料をしのぐ耐久性を有する塗料も多くあります。
スズカファイン(株)のウォールバリアシリーズのカタログですが、
水系と溶剤系がほぼ同じバリエーションで展開されています。
どちらでも耐候性については差がありません。
水系をオススメするもう一つの理由は「透湿性」です。
下地の水分を水蒸気として放散し外壁の保護機能をさらに高めます。
スズカファインでは窯業系外壁に特化した多彩塗装もありますが、「水系」のみです。
先ほどの外壁は多彩塗装でこのように仕上がりました。
ボーダー柄などで雨や雪がたまりやすいテクスチャーの場合は
防水性を優先して溶剤系を選択することがあります。