木口が割れるのを防止するために、塗装を施します。
膠に胡粉(貝殻を焼いて粉状にした白色顔料)をまぶしたものが使用されていました。
しかし、木材の樹脂成分によって塗装後に「黄変」してしまいます。
そこで、現代塗料を用いて黄変を防ぐ仕様を考案しました。変色を防ぎながら、膠のように優れた透湿性を有する塗料でなければなりません。透湿性がない塗料を用いた場合はハガレのリスクが増大します。
垂木の木口以外にも、木口面は塗装を施します。
「柔らさ」と「腰の粘り」を兼ね備えた「画筆」を用いて、丁寧に塗装しました。
複雑な箇所の奥まで正確に塗装しています。
荘厳なたたづまい。木口の白色が引き締めている印象です。